キンググロリーは1948年創業以来、紳士服一筋でモノづくりをしてきました。順調な成長を遂げていましたが、創業者の大きすぎる存在が起因し、いわゆるチームとして機能していない組織体だったのです。私が社長に就任した7年前もそれはあまり変わらず、個人の影響力が経営を確立している状態でした。アパレルはトレンドに左右され、変化の激しい業界です。「このままでいいのだろうか。もっと時代に即したビジネスモデルを追求するためにはどのような意識改革をすべきか」を考え、以来、社員と密なコミュニケーションを図り、少しずつ私のできる範囲で課題を解決してきたつもりです。
昨年(2016年)、その意識改革が実を結び大きな功績に繋がりました。私としては、ようやく戦うためのスタートラインに立てたという想いです。そこで次なる手として打ち出した構想が「ファッション ソリューション カンパニー=問題解決型企業」になることです。紳士服という枠組みに捉われず、アパレル業界のどのようなフェーズに対しても対応できる、いわばお客様に寄り添うサポート企業としてキンググロリーの価値を見い出していただきたい。もちろん、そのための企業の成長はまだ不十分です。今は社員一人ひとりの個人成長が重要だと考え、職種やキャリアに応じた育成プログラムを構築し、手を挙げた社員には自由に参加させています。